畑野君枝議員VS金田勝年法務大臣(6/2)


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畑野議員VS金田大臣
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6月2日 衆議院法務委員会 畑野君枝議員VS金田勝年法務大臣 を書き起しました。

 

畑野君枝議員(日本共産党)

「共謀罪法案は、現代版・治安維持法と呼ばれています。
治安維持法はどのような法律であったか。ひとつは、制定過程は、強行採決によるものだったと記されております。

『治安維持法が議会に提案されると、議会内外から厳しい反対意見と反対運動が起こった。
議会内では星島 二郎などがこの法案は、権力による濫用を招くと強く反対した。
労働組合や農民組合や無産政党も、この法案が議会を通過すれば、自分たちの運動が権力の濫用によって弾圧されると危機感を募らせて 反対運動をした。
帝国議会のまわりに治安維持法反対の大きなのぼり旗が林立した。
議会請願という大衆行動が展開された。』

ところが、それを押し切って強行採決で成立した。適切に制定されたとは言えない、と言わなくてはなりません。

さらに、明治憲法にさえ、違反していた。
あいまいな構成要件である「国体」。「私有財産制」を、特高警察と、思想弾圧担当の当時の検事が 意図的に政治的に利用して、これを裁判所が追認をしたと。そして、
戦争に反対し、平和と民主主義のためにたたかい、抵抗する人々に襲いかかった。
こういう歴史がございます。

人を逮捕・監禁・審問・処罰すべき法律は、明治憲法においても権力の濫用を許さない、構成要件の明確さが求められていたと。

明治憲法23条「日本臣民は、法律に依らずに、逮捕、監禁、審問、処罰を受くることなし。」にも、違反していたと言わなくてはなりません。
そして治安維持法は国際社会にも、背を向けた。その当時の歴史の状況からも明らかであります。

戦後、治安維持法が否定された以上、この法律による弾圧犠牲者の救済、名誉回復をするべきではありませんか?法務大臣、いかがでしょう。」

金田勝年法務大臣

「えー、お答えをいたします。

治安維持法は当時、適法に制定されたものでありますので、
同法違反の罪にかかります、拘留・拘禁は適法でありまして、また、同法違反の罪にかかる刑の執行も、適法に構成された裁判所によって言い渡された有罪判決に基づいて、適法に行われたものであって、違法があったとは認められません。

したがって、治安維持法違反の罪にかかる拘留もしくは拘禁、または刑の執行によって生じた損害を賠償すべき理由はなく、謝罪、および実態捜査の必要もないものと思われます。」

畑野議員

「金田大臣、だめですよー!
それまた、繰り返すんですか? 共謀罪法案。
当時も、明治憲法の下で、憲法違反、強行採決。
国際社会からの批判も聞かない。
その結果、侵略戦争に突き進んだんじゃありませんか。

そのような認識だから、人権の問題についても、きちっとした国際的な懸念に答えることができないと言う状況だと、言わなくてはなりません。

私は、こうした問題を、『適切ではなかった』と、大臣がおっしゃる前に、いくつか申し上げました。(治安維持法の弾圧犠牲者は)もうご高齢なんです。103歳、102歳ですよ。それでもがんばって生きてこられた。そういう方たちに、戦後の日本の政府として、きちっと対応をするべきだと。
いまの法律でなにが出来るか、真剣に考えるべきだと思いますが、
金田大臣、いかがですか?」

金田法務大臣
「え~、先ほど申し上げましたとおり、でございます。」

畑野議員
「ほんとにですね、政治が変わる必要があると、言うことを申し上げて。 これ、必ず解決すると申し上げたいと思います。」